たびえもん旅の思い出/未知なる道を走るの巻

 海外旅行の醍醐味の1つ、日本ではありえない雄大な景色に出会うこと。

 大砂漠、古代遺跡、空まで届きそうな高い山。心に残る絶景は数多いですが、本当に僕が好きなのは、1本のまっすぐな道。

 360度視界の開けた大平原、さえぎるもののない開放的な空間に、1本の道が伸びている。

 やがて道はカーブしたり、上り坂があって峠になって、また景色が切り替わる。新たな地平線が現れる。『次の街まで●●キロ』などと書かれた道路標識が、ぽつんと立っている。道は果てしなく続いている。

 かつて自転車であちこちを走っていた、僕の旅の原風景です。

 先日訪れたアメリカ。ラスベガスを拠点に、レンタカーで3泊4日周遊しました。グランドキャニオン、モニュメントバレー、アンテロープキャニオン、いずれも素晴らしい絶景でした。

 でも、どこか懐かしくて嬉しかったのは、やっぱり途中の「道」。

 家族全員が、助手席や後部座席で爆睡中。1人ハンドルを握って、まっすぐな1本の道を走る。どこまでも、どこまでも。(代表 ふねしゅー)