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たびえもん通信/コラム たびえもん旅の思い出&たびえもんの日常を旅して

毎月発行している『たびえもん通信』で連載のコラムをご紹介しています。

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たびえもん旅の思い出/ΣやΩの国の巻(第39号/2015年06月発行)

6月と言えばジューンブライド。たびえもんでも何組かのハネムーナーが新婚旅行にお出かけになります。

人気の行き先の1つギリシャ。エーゲ海の島々も、アテネの古代遺跡も、そして中世の修道院まで、バラエティに富んだ観光地が魅力です。

僕自身がギリシャを訪れたのは、ハネムーンではなく1人旅でしたが、印象に残っているのは「文字」でした。

街の看板で、駅の案内で、書かれている文字がギリシャ文字。物理や数学でおなじみのΣとかΩとかεとかθとか、もうまったく読めません。

ギリシャなんだからギリシャ文字で当たり前でしょ、と思われるかもしれません。でも当時の僕の理解では、日本語でいうなら「ゐ」や「ゑ」のような、すでに使われなくなった古代文字(失礼!)の位置づけだったのです。

「Greek(ギリシャ語)」という英単語には「ちんぷんかんぷん」という意味もあるそうですが、なまじ見覚えのある文字だけに、なおさら…。

余談ですがギリシャは美人が多いので、ハネムーンで行く男性は注意して下さいね(笑)(代表 ふねしゅー)

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たびえもんの日常を旅して/PTAとは何ぞやの巻(第39号/2015年06月発行)

4月から、子ども達が通う小学校のPTA役員をしています。

自営業のママ達から「出来ないよ」と忠告を受け、たしかに平日昼間の行事が予想以上に多く欠席も多いのですが、PC作業を引き受け、連絡はメールでこなして何とか末席に名を連ねております(汗)。

おかげで仕事を理由に無関心だった学校の事が、やっとおぼろげに分かってきました。

いや、学校組織って思った以上に複雑でした。学校で活動する団体はPTA以外にもあり、それらが教職員とも連携協力し合って一年間の運営は成り立っています。

たとえば夏祭り。いつも子どもに小遣いだけ持たせ、自分は行った事すらないのですが、開催の一切は地域や保護者の方の無償労働で成り立っています。ありがたい。

一見無駄な、学びか遊びか判然としない経験も人が育つ過程には必要ですよね~。塾にはない機能です。

何よりも、自分が学校に行く機会が増え、公開日以外の普段の子どもの生活を垣間見れるのが楽しいです!(店長 ごっちん)

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たびえもん旅の思い出/車社会のストレスの巻(第38号/2015年05月発行)

旅の思い出。今回はイタリアはベネチアからひとつ。

ご存知ベネチアは水の都。電車、自動車、バイクはもちろん、自転車すら走っていません。中世と同様、船と徒歩が交通手段の街です。

まず気づいたこと。街が静かです。車の走行音というのはかなりうるさいものなんですね。

そして、いきなり車が飛び出してくるかもしれないという不安から解放され、子ども3人を連れてもリラックスして歩けます。

街を血管のように巡る水路にはどこでも停船できるように柵はなく、海に落っこちる危険もあるのですが、そこは内陸、練馬育ち。子ども達は恐る恐る水面をのぞきこんで自分から近づこうとしないので安心です(笑)。

エンジンのない船を使っていた中世は、さらに静かで風雅な雰囲気だったでしょう。波の音、風の音、生演奏の音楽、人のざわめき…。あんまりうっとりしないタイプですが、ベネチアでは魔法にかかりました。

不便を承知でこの街を遺したイタリア人は偉い!(店長 ごっちん) 画像

たびえもんの日常を旅して/未来に残る職業の巻(第38号/2015年05月発行)

最近、小学校に進学した長女、将来の夢はカフェのお姉さんになること。先日ベランダでぼーっとしているので何しているのと聞いてみたら「カフェのメニューを考えてるの」だって!

とあるアメリカの研究者によると、現在の小学生の65%は、大学卒業時に今は存在していない職業につく、そうです。

実際のところ、たとえばIT業界は、20年前には存在しないか、もっと規模の小さなものでしたね。

旅行業界はもう少し古いですが、インターネットの発達やLCCの登場など、その形態は僕が新入社員だった頃から比べると、様変わりしています。

一方で飲食業は歴史が長いですね。ウェブでの集客や口コミサイトの利用など、時代の流れによる変化はあるものの、実際に店舗に来ていただいて、お茶や食事を提供するというビジネスの根幹は、たぶん1000年前から変わっていません。

今後消えゆく職業も多くあるでしょうが、人間が人間である限り、飲食することは無くなりません。カフェをやりたいという長女、意外と先見の明があるのかも…?(代表 ふねしゅー)

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たびえもん旅の思い出/和とアフガンの巻(第37号/2015年04月発行)

おかげさまで、たびえもんは開業3周年。ありがとうございます。かつて挑戦した自転車世界一周は2年半。その日数をようやく越えました(笑)

海外に長く滞在した経験をお持ちの方は分かると思いますが、日本にいるとき以上に自分が日本人であることを意識し、日本の味が恋しくなります。

日本を離れて約2年、旅の後半に訪れたアフガニスタンで、思いがけず出会った日本の味。それはお茶でした。

アフガンで飲まれるお茶は、紅茶ではなく緑茶。床にじゅうたん敷きのチャイハネで、熱々のポットに入ったお茶は懐かしい緑茶の香りがしました。

でも油断をしていると、たっぷりの砂糖を入れられてしまいます。「インジャパン、ノーシュガー」と無糖が日本式であることをアピールします。

ユーラシア中央部、人種の入り混じったアフガニスタン。周囲を見渡すとモンゴロイドの顔立ちもちらほら。

バーミヤンの大仏。残念ながらタリバンに破壊された後でしたが、かつては西遊記で知られる三蔵法師も訪れた場所。世界は色んなところで繋がっているのです。

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たびえもんの日常を旅して/ありがとう3歳ですの巻(第37号/2015年04月発行)

春。新しい門出に立つ方の多い季節ですね。我が家も長女が小学校に入学します。

入学予定の小学校の横を通り過ぎる時、保育園の園庭よりはるかに広いグランドを長女がじっと見つめているのに気づきます。期待と不安…どんな気持ちでいるのかな。

さて4月、たびえもんもお陰様で3周年を迎えます。老舗の方が聞くと笑うかもしれませんが、よく続いたなあと思います。

続かせてくれたお客様に感謝、労働に耐えられる丈夫な体に産み育ててくれた両親に感謝、およそ良妻賢母とはかけ離れた私と暮らしてくれている家族に感謝します。

29日に、3周年イベントを開催します。第一部はお子様と楽しめるジャズライブ、第二部は飲み放題付きの持ち寄りパーティです。ライブは午後2時から、パーティは午後4時から9時までです。

出入り自由ですので、都合のつく時間帯にどうぞお越し下さい!

末永く愛されるお店になるよう、これからも工夫と努力を忘れず頑張りま~す。(店長 ごっちん)

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たびえもん旅の思い出/花の愛で方はそれぞれの巻(第36号/2015年03月発行)

いよいよ春の到来ですね。お花見の計画も考え始める季節です。

桜に限らず、一種類の木だけを植えた果樹園はどこにでもあります。

パキスタンのフンザ地方にも杏の畑があり、春に白い花が咲いて絶好のお花見スポットになりますが、それを愛でる地元民はだれもおらず、興奮しているのは日本人観光客だけでした。

桜を愛で、樹下で宴会まで始めてしまう。日本人の感性は独特です。

インドの田舎町を韓国人の女性と一緒に歩いていたときの事。

小学校があり、眺めていると先生が出てきて校舎を案内してくださりました。最後に「記念にどうぞ」と校庭の隅に咲いていた花の、まさに花の部分だけをブチッとちぎり取り、ブローチのようになったマリーゴールドを手の平にのせてくれました。

「日本ではもっと下の茎からカットするけど」

「韓国もそう」

「インドは花だけをカットするのね」

「びっくりした。センスが違うよね」

日本人と韓国人が、インド人との意識の違いを語り合ったのでした。(店長 ごっちん)

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たびえもんの日常を旅して/背中の傷は男の恥の巻(第36号/2015年03月発行)

先日、事件がありました。

カフェのお客様が重なって、厨房が忙しくなったとき、たまたま冷蔵庫からものを出そうとしていた僕の後ろで、店長ごっちんが引き出しを勢いよくオープン!

間が悪く、僕の背中にグサッ…。ちょっとした傷ができました。

問題の発端は帰宅後、痛みが残っていた傷を、子供たちに見せたこと。

「ゾロにやられた傷みたいだ!」と漫画ワンピースの登場キャラクターになぞらえて喜ぶ長男。そして、長女と次女が尾ひれをつけて、保育園の先生におしゃべりした結果…

数日後、子供たちの送迎で保育園を訪れると、なにやら先生たちが僕を見る目が違います。一人の先生に恐る恐る質問されました。

「2人に聞いたんだけど、パパの背中の傷ってホウキでやられたの? それともハサミ?」

なんとびっくり。夫婦喧嘩で怒った妻が、棒だか刃物だかで、僕の背中に切りかかったことになっていたようです(苦笑)

ご心配なく。我が家は家庭円満ですよ~(代表 ふねしゅー)

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たびえもん旅の思い出/情報と体験の差の巻(第35号/2015年02月発行)

年末年始、スペインとイタリアを訪れました。定番観光地を駆け足で。

インターネットで何でも検索でき、情報が手に入る今の時代、でも、現地を訪れてみて初めて分かること、感じることはたくさんあります。

バルセロナでホテルの場所を確認するのに、グーグルマップを見ました。ストリートビューで地下鉄駅周辺の風景もバッチリ。距離も測れます。

だけどネットで得られるものは、あくまで断片的な借り物の情報。建物が変わっているなど古い場合もあるし、時間帯によって雰囲気も変わります。

朝7時すぎは薄暗いこと。地下鉄駅は必ずエレベーターがあって、思ったよりバリアフリーだったこと。でもトイレは無いこと。乗換駅で大規模な切符所持の検問があったこと。

若い女性の路上喫煙率が高いこと。レストランで食べたパエリア、長女は気に入ったけど、長男は苦手だった、などなど。

見る、聞く、匂う、味わう、そして感じる。360度、異国を体験する。そして記憶に残る。自分で体験したからこそ、人にも自信を持っておすすめできるんです。(代表 ふねしゅー)

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たびえもんの日常を旅して/江古田がイスラエルの巻(第35号/2015年02月発行)

先日、江古田にある日本最初のイスラエル料理店を訪ねました。

料理は、イスラエルの伝統にのっとり、おかわり自由の食べ放題。スパイスやハーブで味付けされたおかずが何皿も並び、お好みでピタパンに挟んで食べるスタイルです。

懐かしい、ホムスにファラフェル!

ディルの効いたピクルス。

インディカ米の炊き込みご飯。

味付けが乾いた感じ。この味が母国を思い出させるのでしょうか。お客様の大半が外国人の方々でした。白人のカップルにインド人のファミリーもいて国籍も多彩。

日本在住の外国人は沢山いると頭で分かっていても、周りが外国人だけだと不思議な感じ。「なんだか私たちが外国に来たみたい!」とキョロキョロしながら料理を口に運びました。

旨辛いディップがあり、店員さんによると、それはハリッサでした。なんと店で手作りされているとか。既製品より旨味が多い。手抜きしないでちゃんと作ると、食材はそれに応えてくれますね。

得るものの多い一時でした。(店長:ごっちん)

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たびえもん旅の思い出/旅で知る、学ぶの巻(第34号/2015年01月発行)

年が明けました。今年もよろしくお願いします!

さて、たびえもんでは旅の力で子どもを育てる「旅育」を提唱し、実践もしています。それで、効果は実際どんなもんなのか?

子どもが3歳以下だと、正直に申し上げて旅は親のストレス発散が目的。日常から解放されるとほっとします!

大きくなって、異国に来た事が分かるようになると、子どもの反応は格段に面白くなってきます。

ドバイで長男は「何でみんな黒いの?」と戸惑っていました。人種の違いは、日本だとなかなか体験できないことの一つですね。さらに「おじさん、何やってんの?」と質問しても返事がないので不安になっておりました。

日本語が通じない国は沢山あって、そこでは外国語を覚えて話す必要がある。その事を実践で伝えています。

言語、気候、地理…机上で学んでいてもピンとこなかったことが一気に体感できる。この世界観がバーンと広がる感じは大人にもあるんですよ。旅に出てみて下さいね!(店長 ごっちん)

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たびえもんの日常を旅して/変化の年、挑戦の年の巻(第34号/2015年01月発行)

あけましておめでとうございます。新しい年が始まりました。2015年はどんな1年になるのでしょうか?

たびえもんはこの春開業3周年。当時生まれたばかりだった次女が今は3歳。女の子らしくお洒落も気にする年頃に。子供の成長は早いですね~

振り返って、たびえもんはどうだろう? と考えます。

「順調みたいですね」と知人から言われることは多いのですが、順調と思ったことは一度もありません。

「強いものが生き残るのではなく、変化できるものが生き残る」と言ったのは、進化論で有名なダーウィンです。昨年と同じことを繰り返していては進歩がありません。

這い這いしかできなかった赤ちゃんが、立って歩けるようになり、最初は片言しか喋れなかった幼児が、やがてひらがなを読めるようになり、漢字も書けるようになる。

カフェの内装や外観は、開業当時から随分変わりました。旅行業も新しい企画や、タイアップイベントなど、新しい挑戦を続けていきたいと思っています。(代表:ふねしゅー)

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たびえもん旅の思い出/これがホントのマナーの巻(第33号/2014年12月発行)

年末。帰省で人が移動する季節ですね。子連れ家族にとって、頭が痛いのがこの移動。特に公共交通機関を使っての移動は気を使います。

電車にウチの子ども3人が乗り込むと、周囲の空気が冷ややかになるのが分かります。厄介者が乗ってきたぞ、とね。

日本と海外を単純に比較することはできませんが、それでも日本は子どもを見守る寛容さに乏しい国だと感じます。

逆に海外だと、何かと親切にされます。「手伝いましょうか?」なんて断りもないし「ありがとう」と感謝される事も期待していない。ごく自然に手を差し伸べてくれます。

車内で黙々と書類を読んでいるキャリアウーマン、隣りに子どもが座ってきたら、書類を置いて手を貸してくれます。

おしゃべりに夢中のいかつい若者達、子どもが降りる気配に気づくとひょいと抱っこしてホームに降ろしてくれます。船だと、不安定な桟橋を渡りきるまで手をつないでくれます。

ベビーカーが迷惑とか、妊婦マークがうざい、そんな論争が起きる日本社会がお子ちゃまの群れに見えてしまう瞬間です。(店長 ごっちん)

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たびえもんの日常を旅して/ローカルなお祭りの巻(第33号/2014年12月発行)

先日、商売繁盛を願って酉の市へ行ってきました。練馬にはその名も大鳥神社という神社があって、十一月の酉の日には、とっても賑わいます。

でも酉の市って、初詣なんかに比べると、一般の人には馴染みの薄い季節行事かもしれません。

僕もたびえもんを創業する前は、練馬駅前で何かやってるな~くらいにしか思っていませんでした。

浅草あたりの酉の市なら、大勢の観光客も来るでしょうが、ここではローカルな地域のお祭りです。

そこでふと思いました。海外旅行に出かけると、時々ローカルなお祭りに出会うことがあります。決して有名なお祭りではなく、ガイドブックに載ることもないような地域の祭事です。

ホテルが高騰したり、観光客で大混雑することもなく、でも、地域の文化や風習を垣間見ることのできる、そんなローカルなお祭りとの出会いが、個人的には大好きです。

京都出身の妻いわく、酉の市は関西では一般的でないとか。日本も地域によって文化は多彩ですね。

来年も良い年になるように、ひと回り大きな熊手を買いました。(代表:ふねしゅー)

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たびえもん旅の思い出/旅先で学ぶの巻(第32号/2014年11月発行)

海外体験は必ずしも旅行だけではありませんね。仕事で海外出張に出かけたり、留学で外国暮らしを経験した、なんて人も多いと思います。

僕も一度だけ海外でプチ留学(?)をしたことがあります。自転車世界一周旅行の途中、グアテマラでスペイン語学校に通ったのです。

英語が通じにくい中南米の国では、外国人旅行者が1週間程度の短期から通えるスペイン語学校が、たくさんあるんですよ。

グアテマラの古都アンティグアで通った学校では、先生とマンツーマンで会話をするというスタイル。メスティソ(スペイン系と先住民の混血)の若い女性の先生なので、がぜんヤル気が沸いてきます(笑)

彼女は英語が不得手で、会話は原則スペイン語。それでも、コミュニケーションが成り立っていたから不思議です。

スペイン語は格変化があって文法はややこしいのですが、発音がローマ字読みで通じやすいんです。

「キエロ・イール(行きたい)」

「キエロ・コメール(食べたい)」

「キエロ・ベベール(飲みたい)」

まだ覚えていますよ! (代表 ふねしゅー)

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たびえもんの日常を旅して/今さら断捨離!の巻(第32号/2014年11月発行)

断捨離。一時期大ブームを起こしたこの片付け術の本を読み、今さらですがはまっています。

「使わないのに捨てられない物、それはあなたの執着心が具現化したものです」

この言葉がズビシッと刺さりました。

「家人の物には手をつけない。自分の持ち物から見直す」

そう言えば、整理整頓はいつも子どもの物からはじめて、自分の物は後回しでした。半袖のシャツとセーターがたんすの同じ引き出しに突っ込まれている状態…。

読後の勢いにのってガンガン捨てました。すると、作業机とは名ばかりだったガラクタ置き場にノートPCが置けるようになりました。

「アレはどこいった? アレ…」とハムスターのように部屋の中をぐるぐる回リ続ける、時間の無駄遣いも減りました。

来年の4月には長女が小学校に入ります。若い人に学びの場を提供するためにも老婆の執着心は捨てねば(笑)

そう自分に言い聞かせて今日もせっせと仕分けと整理に励んでいます。少し早い年末の大掃除準備。皆さんも断捨離やってみませんか? (店長 ごっちん)

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たびえもん旅の思い出/旅する本の巻(第31号/2014年10月発行)

秋まっさかり、過ごしやすいので何をしても集中できる時期ですね! 読書にスポーツ…。読書といえば、旅のお供にも本は最高ですね。電気不要、どこでも読める。

世界中を巡るバックパッカーは、旅先で出会った日本人と手持ちの本を交換する習慣がある、と聞いたのはどこの安宿だったでしょうか。

日本語に飢えている旅人は、どんな内容でも嬉しく、普段なら絶対に読まないジャンルの本も読みます。

私はよく国境の町で「地球の歩き方」を交換しました。逆のルートで旅をしている日本人って、いるんですね。これで問題なく旅を続けることができました。

「必要な時に必要なモノは手に入る」と妙に楽観的な姿勢が身についたのはこのおかげかもしれません。

一人旅は遠い過去の話となり、今は思い出すことも少なくなりました。ただ時々、空を見上げて今もどこかで旅しているかも知れない本たちを想います。

旅人の手から手に渡って、思いがけない場所まで運ばれていく本。そんな空想に耽りながら、しばし日常を忘れるのです。(店長 ごっちん)

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たびえもんの日常を旅して/運動会っていいね!の巻(第31号/2014年10月発行)

スポーツの秋、運動会のシーズン。我が家では長男の通う小学校と、長女&次女の保育園で、相次いで運動会が開催されました。

かけっこが速い子もいれば、踊るのが得意な子もいる。でも、どっちも好きじゃなくて、運動会は苦手だったって人も、いるかもしれませんね。私もスポーツは不得手な子供でした。

でも、苦手なものも一律に、あえて同じ土俵で子供たちにやらせてみる運動会って、貴重な機会だなあって、今になってみると思います。

5~6年生が行っていた騎馬戦や組体操。間違いなく得意じゃない子もいるはずなんですが、でも全員で挑戦してみる。そういう場って、大人になるにつれ、なくなっていきます。

国語や算数、最近では英語、勉強するのももちろん大切だけど、それ以上に大事なものを、運動会で学んでいるんじゃないのかな~。

企業でも運動会を開催する、あるいは復活させるところが増えているそうです。気持ち分かるな~。たびえもんでも、いつか運動会をやりたいぞ!(代表ふねしゅー)

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たびえもん旅の思い出/豪雨の中を自転車での巻(第30号/2014年09月発行)

夏休み、みなさまいかがお過ごしでしたでしょうか? 今年の夏は各地で雨が多く、大変でしたね…。

以前中国を自転車で横断していたときに、連日の雨で道路が洪水となり、ひどい目に遭ったことがありました。

儒教の創始者孔子の故郷曲阜や、歴代皇帝ゆかりの聖地泰山を経て、いよいよ太平洋を目指そうという道のり。進むに連れて道路の水かさが増え、水たまりだったのが、池のようになり、最後は膝まで浸かる水位に!

車はそれでも走っていて、歩いている人も多く、みんな案外平静な感じ。水はけが悪いのが原因で、もうな慣れっこなのか? 私も仕方なく、しばらく自転車を押して、全身ずぶ濡れになりながら歩きました。

ちなみに広い中国、自転車で旅していると、およそ日本人とは思われません。言葉が不得手な時点で外国人だと理解してくれると思いきや、標準語が分からない田舎者と思われるのです。

「シンジャン(新疆=ウイグル)」と納得顔で言われたことも。

え? そっち方面の顔しているからだって?(代表 ふねしゅー)


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たびえもんの日常を旅して/良い街って何だろうの巻(第30号/2014年09月発行)

みなさんは子供の頃、嫌いで、食べられなかったものってありますか? 私はマヨネーズがそうでした。

先日、久しぶりに渋谷に出ました。地下の通路が完全に変わっていて、初めて来る駅のようでした。狭い地下道で人波が四方から押し寄せ、ぶつかりあっています。

乗り入れている鉄道が多い(逃走経路が多い)。仕事や遊び目的で来た人ばかりで誰もこの土地に愛着がない。「スリが出そうな雰囲気やな…」元旅人の勘が働いてしまいます。

普段は背中に回すウエストポーチを前にして手を置き、肩掛けバッグはきつくヒジで抑えて歩く。人通りが急に減るとさりげなく後ろを見て尾行をチェック! 警戒心丸出しの自分に思わず苦笑いです。ここは自国なのに。

練馬に戻り、店に向かうと上階マンションの住人とバッタリ。

「ここのシソ、貰ったわよ!」

そういえば、店の植木鉢に植えたシソ、薬味に使って下さいと言ったんだっけ。スーパーに売っているシソの束は、一人暮らしには多過ぎるから。

挨拶やたわいない世間話ができる顔見知りがいる。その程度の繋がりでも安心感を生んでくれるんですね。ほっとしました。(店長 ごっちん)


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たびえもん旅の思い出/体温より高い気温の巻(第29号/2014年08月発行)

夏真っ盛りですね。毎日暑い暑いと言っていませんか?

子ども一人百円! 破格運賃につられてドバイを訪れたのは8月のラマダン中でした。湿度100%。気温45度越え。夏に地球上で一番暑くなる地域なのだとか。

かつては乳幼児の死亡率が高く、どこの領主も欲しがらない辺境の土地でした。オイルマネーで冷房が完備されるようになると平均寿命は伸び、体格も向上して親子で身長差が20センチある人もいるそうです!

まず、空港から外に出ると眼鏡が曇って前が見えん。サウナのような熱気と湿気。子ども達の顔が見る間に赤く火照り、水、水と連呼する。

でもいくら飲んでも飲み足りない。数十メートル歩いただけで冷房が恋しくなり、用のないビルのロビーに駆け込む。

とどめはラマダン(断食月)のために飲食店が全て閉まっている事。個人商店も飲み物を売ってくれない。

これは下手すると病院のお世話になるかもしれない、と本気で怖くなりました。…どうですか? 東京が涼しく感じられますか?(店長 ごっちん)


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たびえもんの日常を旅して/嫌よ嫌よも好きのうち?の巻(第29号/2014年08月発行)

みなさんは子供の頃、嫌いで、食べられなかったものってありますか? 私はマヨネーズがそうでした。

幼稚園児の頃に、タマゴサンドを食べて戻してしまったことがあり、以来苦手。卵は平気ですが、マヨネーズはダメ。大人になった今も、積極的に食べようとは思いません。

うちの子供たちも好き嫌いが多く、とりわけ兄妹揃ってアウトなのがキノコ。炒め物に刻んで小さく入っているのも見逃さず、断固食べようとしません。(でも敢えてメニューに入れようとする妻…。そして今夜もバトル)

だけど不思議なのが5歳の長女。お気に入りの植物図鑑で、いつも読んでいるのがキノコのページ!

「ねえねえ知ってる? キンチャワンタケって、黄色い茶わんみたいだからキンチャワンタケって言うんだよ。食べられるんだよ。ほら、書いてある」

知らんがな!

たまに山登りなぞに出かけると、山道でキノコを見つけて大はしゃぎ。

「これ食べられるかな~?」
 「食うな~!」

(代表:ふねしゅー)


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たびえもん旅の思い出/子連れでヒッチハイクの巻(第28号/2014年07月発行)

いよいよ夏本番、海にプールに、予定を立てるのが楽しみな季節です!

海外旅行で海といえば、第1子の長男が一歳のとき、タイのプーケットに行きました。広がる青い海、南国の明るい空、多国籍な人々が思い思いに楽しんでいるビーチ。

でも、一歳児って基本泳げないし、波を怖がるし、海で遊べる年齢ではなかったりします。

トラックの荷台を改造して座席を取り付けた、乗り合いバスのソンテウに乗って、お寺観光したり、岬の先端を目指してみたり、島のあちこちへ出かけていました。

とある1日、向かった先は謎の海洋民族が暮らすシレイ島。モーケン族と呼ばれる人々は、タイからミャンマーにかけての海沿いに広がり、今も船の上で水上生活を続けているそうです。

村に唯一の食堂を見つけて海鮮料理を食べたり、山の上の寺院を訪れてみたり。困ったのは帰り道。バスはおろかタクシーも走っていない島なのです。そして日が暮れてくる。

いや~、なんとか帰ってこられてよかったです。(ふねしゅー)


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たびえもんの日常を旅して/少数派は個性派の巻(第28号/2014年07月発行)

最近野球に目覚めた長男、先日グローブを買いに行きました。ところが長男は左利き。左利き用の物がなかなか見つからず、結局買えずじまいでした。残念そうな表情…。

私も左利きでした。でした、というのは鉛筆とお箸は右で使うように躾けられたからです。

とはいえ刃物類は左手で使うので左利き用か両利き用を買います。魚を捌く出刃包丁はほとんどが右利き用の片刃なので、日本橋の木屋まで行って両刃を買いました。下ろす時に少し刃の重さをかけにくいのですが、慣れました。

このように少数派は、面倒くさいと思うことが時々あります。ただ、これは見方を変えれば個性ある魅力ですよね。

私は右手も左手も使う自分の中途半端さが嫌だったけれど、今は右脳も左脳も刺激されてバランスが良いと思っています。

長男も、自分の左利きっぷりを上手く活かして欲しいと思います。道具には苦労するけど、まずは練習して上手くなる。そうしたら、サウスポーの選手は重宝されるよ!(ごっちん)


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たびえもん旅の思い出/ドリアンはどれや?の巻(第27号/2014年06月発行)

6月。暑くなってきました。暑いといえば、南国。珍しい熱帯の果物を気軽に安価に食べられますよね。

中でもドリアン。一度は食べてみたいとタイやラオスの市場で何度か買い求めました。「これが果物の王様!」と大騒ぎしながら食べていました。

これが実はジャックフルーツという別物だということをある人からの指摘で初めて知りました。ガーン!

確かに噂で聞いた「生クリームのような果肉」とは程遠い繊維質で歯応えある食感。臭いも強くない。これはまだ未熟な実なんだと勝手に解釈していました…。トゲだらけの外見はそっくり。

でもドリアンはハンドボール位の大きさで、ジャックフルーツはもっと大きくなるそうです。

市場ではバスケットボール位の実をほぐして小分けして売っていました。買う時に店の人に確認すれば良かったな。

次回の楽しみにとっておこう、と思っていたら、今年は近所のスーパーでドリアン普通に売ってます。技術の進歩で世界がまた狭くなる。旅の楽しみが1つ減ったような寂しさを覚える今日この頃です。(店長 ごっちん)


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たびえもんの日常を旅して/敵の敵は味方大作戦の巻(第27号/2014年06月発行)

我が家には3人の子供がいるのですが、現在5歳の長女が、2歳の次女をいじめる姉妹げんかが、一時期けっこう激しいことがありました。

長女にしてみたら、妹が生まれたことで、お母さんを取られた寂しさがあったようで、「この小娘が、若いからってちやほやされて!」と、いびり続ける日々。そんなとき、親としてどう対応するのがいいのか?

思いついたのが「敵の敵は味方」大作戦。

古来より人類は共通の敵がいることで、結束するという鉄則があります。たとえば拡大する帝政ロシアを相手に、ドイツとオスマントルコが手を組んだように。

心を鬼にし、長女と次女をまとめて叱り飛ばしました。ご飯を食べなかったり、ごみを散らかしたりと、叱るネタはたくさんあるのです。

するとどうでしょう。あら、不思議。根は優しい長女が、なんと次女をかばうではありませんか。「怒りんぼ父さんをやっつけよう!」

家庭の平和を守るため、時にはあえて悪者になる。ん~父親家業も楽じゃありませんね。(代表 ふねしゅー)


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たびえもん旅の思い出/元気すぎる子供たちの巻(第26号/2014年05月発行)

5月5日はこどもの日。各地で鯉のぼりが泳ぐ季節ですね~

世界を旅していると、必ず元気な子供たちとの出会いがあります。カメラを持っていると「写真を撮って!」とせがんで来たり、一緒にサッカーをして遊んだり。そんなとき、不思議とやり取りに言葉は必要ありません。

でも、中にはいるんですよ。やっぱり、元気すぎるク●ガキが。

何か悪口を言ってくるくらいなら良いのですが、タチの悪いのになると、石を投げてきます。それも1人や2人ではなく、集団で。

こちらは自転車旅行です。追いかけてきて石を投げつけてくる。平地なら簡単に逃げ切れるのですが、上り坂だったり、凸凹の道だったりすると、スピードが出ない。これは参りました。

ひどかったのは、エチオピア、ヨルダン、パキスタンの某地方。共通点はいずれも山奥の田舎だったということ。伝統的に外界との接触が少なく、閉鎖的な地域性らしいです…。

え? 投石されて逃げていただけなのかって? それは、ご想像にお任せいたします。(ふねしゅー) 


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たびえもんの日常を旅して/当世小学生事情の巻(第26号/2014年05月発行)

五月。爽やかな陽気です! 長男が小二に進級してからはや一ヶ月。彼の言動や学校生活の、いかにも現代っ子らしい所を自分の頃と比較するのが私の小さい楽しみです。

文房具にシールを貼る事を「デコる」と言うのは予想つきますが、面白いのはクラスの係(生物係とか図書係とか)の中に「お笑い係」がある事です。

長男は引越しに伴って転校したのですが、前の学校にも今の学校にも「お笑い係」はあって、この係があるのは当たり前?

「どんな事するの?」

「係の2人がネタを考えて、皆の前で話す」

「いつ考えるの?」

「休み時間に練習してる」

すごい。思いつきの一発ギャグでお茶を濁すのではなく、大切な休み時間を削ってネタ合わせ! 若手芸人のような頑張り方です。関西のお笑い文化が東京にも根付いた?

生活の中で笑いは自然発生するもので、それをわざわざ係がやるのは逆に笑いが乏しいのかとも思ってしまいますが「笑い」の大切さを子ども達が認識しているのは確かなようです。(ごっちん)

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たびえもん旅の思い出/美味しいものの思い出の巻(第25号/2014年04月発行)

春本番といった陽気、どこかにお出かけしたくなりますね!

先日の旅行講座、2回に渡って私達自身の子連れ旅の話をしました。その番外編、今月は料理の話です。

「世界で一番美味しかった料理はブン・チャー」私よりずっと多くの国を巡った人の言葉です。

ベトナムはハノイの名物、甘いタレに米麺、香草、焼肉をつけて食べます。これを一度食べてみたいと切望しておりまして、食べましたよ! ガツンと。

…さすが! 味も栄養もバランスがとれていて素晴らしい一品でした。

ラオスのルアンプラバーンでは炭火焼の魚、そして川海苔が美味でした。

魚は内臓をとった所にレモングラスをつめて臭みをとり、表面にナンプラーのタレを塗って魚の淡白さを補ってありました。竹棒で挟んで焼かれた姿も洗練された印象で、素晴らしい一品でした。

川海苔は日本のものより厚く、揚げてあり、ごまが振られていました。おつまみやおやつにぴったり。ぜひ一度お試しください!(ごっちん)


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たびえもんの日常を旅して/生まれてくる順番で、の巻(第25号/2014年04月発行)

この4月、たびえもんはおかげさまで開業2周年を迎えます。ありがとうございます!

4月は新しいことが始まる時期。職場が変わったり、お住まいが変わったという方も多いかと思います。

我が家の子供たちは新学期を迎えて、長男は小学校1年生から2年生に、長女は保育園の年長組に、そして次女も1つずつ進級しました。

3人は、みんな揃って同じ顔をしている(!)とよく言われるのですが、性格はそれぞれ違います。

第1子で強い立場にいる長男は、できることは喜んでやるけど、できないことはやらない。第2子の長女は、本当はできるのに、甘えてわざとできないふりをする。第3子の次女は、できないのに、無理をしてやりたがる。

長女と次女が対抗しあって、長男が「うるせー」と一喝するパターンが多いです(苦笑)

政治家は第1子が多いとか、スポーツ選手は末っ子が多いなんていいますが、生まれてくる順番の影響って、あるのかな~と思ってしまうこの頃です。 (ふねしゅー)


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たびえもん旅の思い出/卒業旅行に国境で…の巻(第24号/2014年03月発行)

春です。卒業旅行の季節です! たびえもんでも何組か学生のお客様がいらっしゃいますが、僕自身の卒業旅行はヨーロッパでした。

1ヶ月あまり列車で、東欧~西欧の各国を周遊。当時の東欧諸国は、まだ社会主義が崩壊して日が浅く、独特の重たい空気がありました。

よく覚えているのはユーゴスラビアから、ルーマニアへ向かう夜行列車での出来事。国境の駅でパスポートチェックがあり、僕は列車から降ろされ一室に連れていかれました。

「ビザは?」

「国境で取れると聞きました」

「●◎◆○※」

聞き取れなかったひと言。ビザ代が必要なのかなと思った僕は、

「いくらですか?」

すると係官のおじさん、にわかに険しい表情になって、

「お前は賄賂を払うつもりか?」

結果的に数分後、僕は無料でビザの発給を受けました。列車も出発せず、ホームに残っていてくれて一安心でした。(ふねしゅー)

 
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たびえもんの日常を旅して/我慢と節制の厳寒期の巻(第24号/2014年03月発行)

ふう、3月になったらようやく春めいてくるでしょうか。

毎年冬に1度は風邪で発熱していた私ですが、店をはじめてからは体調管理がよりシビアになりました。臨時休業=売上ゼロですから!

1、2月は必要最小限の外出にとどめ、おしゃれ二の次で完全防寒。少しでも喉や鼻が変だと全てを放り出して、寝ます。充分な睡眠に勝る風邪予防は無い気がします。

深夜の五輪中継を観戦したい気持ちをこらえて、就寝。豪快な滑りも華麗な舞いも、後のニュースで観ました。

五輪の大舞台に立つ人は、人生の全てを競技にささげているわけで…それに比べれば私の我慢は我慢のうちに入らん、などとごにょごにょ心の中でうそぶきながら。

我が家には子どもが3人。ドミノ倒し式に病気がうつり、最後に看病疲れの母親にうつってダウン、というウィルスの勝利の方程式(?)があるのです。

おかげで自分の体調に敏感になり、律することを覚えられたので、それはそれで良い環境なのだと思います。(ごっちん)


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たびえもん旅の思い出/メコンの流れは悠々との巻(第23号/2014年02月発行)

もう2月ですか。毎年、1~3月は他月に比べると速く感じます。時間の進み方って、一律ではないですよね。

田舎は時間がゆったり、都会は速い、という事も言いますが何故そう感じるのでしょう。

先月ラオスに行ったときのこと。飲食店は早朝から薪で火をおこし、スープをとります。未舗装の道が多いので車もバイクも日本より低速。橋のないメコン川では渡し船が活躍しており、人が集まると対岸の村を目指します。

何でもかんでも日本より時間がかかるのに、不思議と時間はたっぷりあるように感じるのです。鶏が鳴く、犬が寝る。ゆっくりのんびり。

東京に戻り、自宅まで帰る途中、恵方巻の先行予約ポスターに仰天! まだ松の内ですよ。「バーゲン」の告知、「今から受験準備!」塾の看板。

早く早くと消費行動を促す仕掛けが都会には沢山。だからいつもせわしない気持ちになるの?

パンは、ゆっくり発酵させるほどに旨味が増します。せっかく生まれたこの人生、時間たっぷり楽しみたいですね~。(ごっちん)


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たびえもんの日常を旅して/マラソンでモテる?の巻(第23号/2014年02月発行)

長男が通う小学校で、今度マラソン大会があるそうです。そう聞いて嫌だな~と思う人と、いいな~と思う人と、2つに意見が分かれると思いますが、僕はダンゼン後者です。

小学生の頃って、足の速い子が、野球もサッカーも上手で、女の子にもモテモテじゃなかったですか?

足が遅い子は、運動神経全般悪くケンカも弱いって感じで。

はい。僕は足が遅く、腕力もなく、女の子にモテた記憶もありません。コンプレックスでもありました。

持久走なら得意だって気づいたのは、残念ながらもっと大きくなってから。短距離と長距離では使う筋肉が違うんですね~。子供の頃はそんなこと知らなかったよ。

100メートル走はかなわなくても、マラソンなら勝てる。そんな自信が欲しかったな~。

長男も僕に似て、短距離よりも長距離のほうが得意なタイプのようです。まあマラソン大会で活躍して、女子にモテることができるかどうかは、彼次第なのですが…。(ふねしゅー)


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たびえもん旅の思い出/海外で1つ歳をとるの巻(第22号/2014年01月発行)

あけましておめでとうございます!

僕は1月4日生まれ、お正月を迎えると、その後すぐに誕生日が来て1つ歳をとります。

みなさんは誕生日を海外で迎えたことがありますか? 僕は今まで2回ありました。いずれも自転車世界一周旅行の途中。27歳で旅立ち、29歳で帰ってきたのです。

28回目の誕生日はイラク北部のモスルという町。一緒にイラクツアーに参加していた仲間が、ケーキを買ってきてお祝いしてくれました。

29回目の誕生日はインドの仏教聖地ブッダガヤ。20代最後の誕生日を記念して(?)、青空床屋で剃髪、その後しばらく坊主頭で旅を続けることになりました。

余談ですが、坊主頭の写真は元日本代表のサッカー選手、小野伸二選手にソックリと評判です(笑)。

で、今年の誕生日。久しぶりに海外(ラオス)で迎えることになりました。この原稿を書いている時点では、まだ年末なので未定ですが、きっと子供たちが祝ってくれるはず?(ふねしゅー)


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たびえもんの日常を旅して/家もカフェにしてやるの巻(第22号/2014年01月発行)

さて、年が明けましたみなさん。本年もよろしくお願いいたします!

我が家は昨年12月初めに引越しをしました。いきおいその時が家の物を一掃する断捨離チャンスだったのですが、まあガラクタの多い事!

子どもがいるとそのせいにしたくなりますが、実際ガラクタの分析をすると大人が溜め込んだ物も多かったです。思い出にまつわるもの、すでに旬を過ぎたもの、思いきってサヨナラしました。

そして新居では…ガランとしていた部屋がすでに埃っぽくなり、棚の上には以前と同じようにこまごまと雑品が並び、床には靴下片方、洗濯ばさみがポロポロ落ち、以前の家と同様の状況です。おかしいなあ広くなったのに。

「やっぱりB型だね。整理整頓が出来てない」私より散らかす夫に言われて火がつきました。

B型は興味がわいたことには徹底的に凝る人でもあるのです。今年の目標は主婦雑誌に掲載されるくらいの「まるでカフェ!」な部屋に暮らすことです!(ごっちん)


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たびえもん旅の思い出/年の区切りは国ごとに…の巻(第21号/2013年12月発行)

年末、師走、年の瀬です。みなさん忙しいですか?

日本の年末はクリスマス、元旦と派手なイベントが次々押し寄せるてくるような感じですが、他の国はどうなんでしょう?

中国や韓国は旧正月の方が盛大ですね。インドは年の変わり目よりもディワリー等のヒンドゥー教の祭りの方が盛りあがっていました。イスラム圏では断食月に休んで帰省する人が多いので、飛行機が混みます。

元旦の清らかに冷えた朝の空気を感じると「新年になった!」と厳かな気持ちになりますが、それは日本で刷り込まれた思い込み(笑)。人はそれぞれ生まれ育った土地の慣習で一年の移ろいを感じ取るのですね。

私事ではありますが、来年のお正月休みはベトナムとラオスに行きます。

ベトナムはテト(旧正月)、ラオスはラオス正月(4月)とやはり新年を祝う時期が日本と違うので街は平日どおりの様子なんでしょうか? その辺も観察できればいいなと思います。

みなさま、良いお年をお迎え下さいね!(ごっちん)


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たびえもんの日常を旅して/お猿の兄妹、高所大好きの巻(第21号/2013年12月発行)

みなさんは木登りって得意ですか?

僕は正直、あまり運動神経の良い子供ではなかったので、木登りをして遊んだ記憶はほとんどありません。

でも、親が不得手だから子供も苦手とは限りませんね~。

先日、近所の公園で、突然木登りを始めた小1の長男、枝から枝へスルスルと登っていき、あっという間にテッペンへ。

高さざっと5メートル、落ちたらさすがに危ないのですが、親の心配をよそに涼しい顔を葉の間から覗かせる長男。

下で見ていた2つ年下の長女は拍手喝采! まだ自力で登れない彼女を抱っこして一番下の枝に乗せてあげるとニッコリ。

「お猿の兄妹みたいだね~」と言うとさらにニンマリ。

ケムリとナントカは高いところが好きと言いますが……、少なくとも2人とも高所恐怖症ではないようで。今後、飛行機に乗せて、どこか連れて行くときも安心です(笑)(ふねしゅー)


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たびえもん旅の思い出/あわや感電死(笑)の巻(第20号/2013年11月発行)

日本と海外の違い。それは多すぎて語りつくせなかったりしますが、一番違うと感じたのは電気配線の正確さでしょうか。

目に見えないので気づきにくいのですが、世界の住宅ではあっちこっちで漏電がおきています。特にバックパッカーが泊まるような安いホテルでは。

覚えているのはペシャワールのホテルの共同キッチン。濡れたシンクに触れるとビリッ! 慣れた従業員は無表情で料理していましたが、最初は手を引っ込めてしまいました。

もう1つはクスコのホテルのシャワー。お湯とともに電気も降ってきてビリビリ。入る前に教えてもらっていても違和感は…ありますよね。

看板に巻きついた電飾に触れたらビリッ。濡れたタオルを壁の出っ張りにかけたらビリッ(電球をはめ込む金具だった)。もう全く油断できません。

直さないのか直せないのか分かりませんが、こういうところにも技術力や国民性が表れるのだなあと感じました。日本は安全です、ほんと。(ごっちん)


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たびえもん世界の食を歩く/黄金コーラと紫ジュースの巻(第20号/2013年11月発行)

南米ペルーの国民的飲料といえば…? はい、インカコーラです。

たびえもんの人気メニューでもあるインカコーラは、眩しいばかりの黄金色。独特の風味とパンチの効いた炭酸。いわゆる「コーラ」とは似ても似つかぬ不思議ドリンクです。

ペルーの食堂であれば、どこでも必ず置いてあります。僕もよく飲みました。日本ではご飯と一緒にコーラを飲むって、ちょっとお行儀良くない気がしちゃいますが、旨いんです! 男は黙ってインカコーラ。

でも、インカ帝国の伝統を受け継ぐ不思議ドリンクは、これだけじゃありません。

紫色のジュース、チチャモラーダをご存知ですか? 紫トウモロコシを原料として作られる、これまたペルーでは一般的な飲み物です。

ちょっとクセっぽくて、甘くって口の中に残る味。見た目はブドウジュースに似ていますが、違います。ポリフェノールたっぷりで健康にも良いといわれるそうですよ!(ふねしゅー)


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たびえもん旅の思い出/スポーツ大会で宿不足の巻(第19号/2013年10月発行)

2020年、東京五輪開催が決まりました。7年後の話ですが、今からワクワクしますね~。

世界中からやって来る旅行者を迎えて、たびえもんも楽しく盛り上がりたいと、密かに計画しています。

学生時代にカナダを訪れたとき、西部ブリティッシュコロンビア州の州都ビクトリアで、英連邦のオリンピックと言われるコモンウェルス大会が開催されていました。

オーストラリア、インド、ケニアなど、英連邦に属する50以上の国と地域が参加する大会で、連日かなりの盛り上がり、僕も沿道でマラソンレースを見たのを覚えています。

ただ困ったのは宿探し。ユースホステルなど何軒かの安宿を訪ねていきますが、どこも満室。泊まれるところがありません。。。

ようやく見つけたのは、住宅街の1軒屋を宿にしたホステル。ベッドは埋まっていましたが、「ここなら寝ていいよ」と、ロビースペースのソファに寝袋で。よかった~(ふねしゅー)


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たびえもん世界の食を歩く/文明の十字路に泳ぐ鯵の巻(第19号/2013年10月発行)

東から西へアジア横断していた時のこと。内陸地を行くので魚料理は全て川魚です。それはそれで美味しいのですが、物足りない感じ。

トルコのイスタンブールまでたどり着いたとき、焼いた鯖がパンに挟まれて屋台で売っていたときは「青魚がある、海に出た!」と感動しました。魚市場には鯵もあり、豪快に手で開いてくれます。

同じホテルに泊まっていた日本人の中に、釣り好きで魚料理が上手い人がいて、鯵の干物を作ることになりました。

濃い塩水にくぐらせた鯵の開きを紐に通して窓辺に干すとあれ? ここはトルコなんだか日本なんだか…。

日本を長く離れると、それほど好物でもなかった日本食がすごく恋しく感じられ、鯵の干物も美味しくいただきました。

今は秋、秋刀魚や鯖が美味しい季節ですね。海が近いからこそ食べられる青魚、日本にいるうちはお腹いっぱい楽しみます!(ごっちん)


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たびえもん旅の思い出 ターバン早巻競争の巻(第18号/2013年9月発行)

9月です。収穫の季節を迎え、各地で秋祭りが行われる時期ですね。

インド西部、ラジャスタン地方では一年で最も大きい祭りが2月に行われます。街はずれの競技場ではラクダパレードやヒゲ自慢大会(?)などイベントが繰り広げられます。

その中の「ターバン早巻き競争」これには外国人部門があり、誘われて出場することになりました。

ターバンは、長さ12m位の長い布を頭に巻きつけ、砂漠の日差しを遮る男性の民族衣装です。少しずつずらして巻き上げないと、重心が傾いて落ちてしまいます。

ターバンを借りて特訓してから出場。外国人で練習している人は誰もおらずあっさり優勝してしまいました。

お遊びなのにちゃんと賞金が出て、地方新聞には名前が掲載され、街を歩くと「お~チャンピオン!」と話しかけられ…。ひとときお祭り騒ぎを楽しみました。

祭りは、参加して楽しまねばソンソン! 皆さんも秋の祭を存分に楽しんで下さいね!


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たびえもん世界の食を歩く/イランの焼きたてパンの巻(第18号/2013年9月発行)

11年前の9月、僕は自転車でイランを走っていました。標高1500メートルを越えるイラン高原、毎日が厳しい日差しとの戦いです。

町の安宿に泊まり、朝起きてすることといえば、まずパン屋さんを探すことでした。

他に何もない店内には、中がオレンジ色に焼けた大きな焼き釜があります。

小麦をこねたタネを広げて釜の内面に貼り付けて焼き、程よい焼き色に焼けたところで、店のおじさんが長い棒を巧みに操り、釜からパンを次々取り出していきます。

覚えたての片言のペルシャ語とジェスチャーで「3枚!」と自分の欲しい枚数を伝えます。値段が分からないので適当にお札で払うと、何枚かのコインがお釣りで返されます。

あれ? 3で割りきれないような気がするけど、まあ、いいか。

その日の自転車走行に備えて、この焼きたてパンが貴重な食料になるのです。

さあ、次の町まで頑張るぞー!


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たびえもん旅の思い出/気温100度の世界の巻(第17号/2013年8月発行)

8月です。今年の夏は例年に増して暑い日が続きますね!

かつて自転車で北米大陸を走っていたとき、イエローストーン国立公園から南下、アイダホ州を経てユタ州に入ったあたりから、強烈な日差しと猛暑に苦しめられるようになりました。

街角に温度計があって、電光掲示板の数字がなんと100度! 100度を超えると、血が沸騰しそうなくらいの暑さです。

たまらず知り合いが住んでいたカリフォルニアに移動。気温70度のサンフランシスコが、何とも涼しく天国に思えました。

その後、アメリカから国境を越えてメキシコへ。さらに南のメキシコはどれだけ暑いだろうと内心怖れていましたが……

なんのことはない、メキシコシティは標高2000メートルの高原。季節は8月半ばの真夏でしたが、25度前後で実に快適でした!

※アメリカは華氏、メキシコは摂氏です。(社長 ふねしゅー)


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たびえもん世界の食を歩く/ハーブの力を日本で!の巻(第17号/2013年8月発行)

旅行中、海外ではよく食べるけど日本ではそんなに…、と感じた食品ベスト3は

●ハーブ&スパイス類

●ナッツ類

●豆類

でした。

この3つを美味しく沢山食べてもらいたい。実はこれ、たびえもんのメニューに隠れた裏テーマでもあります。

そのテーマに沿って、8月初旬に当店では真夏のミントの活用法を紹介するイベントを開きます。そこでお出しするモロッコ風ミントティー。

カップに砂糖とフレッシュミントを入れて、熱々のウーロン茶を注いで混ぜるだけ。本来は中国緑茶を使いますが、日本の緑茶や紅茶でも美味しく出来ます。

ミントの爽やかな香りで甘く熱いお茶がさっぱりいただけます。かの地では、一日に何度もこれを飲み、水分と糖分を補給して砂漠の酷暑をしのぐそうです。

夏バテした、冷房で体が冷えすぎてだるい…そんな時にぜひお試しください。自然のエネルギーを分けてもらって、元気に夏を乗り切りましょう!(ごっちん)


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たびえもん旅の思い出 自分の旅をしようの巻(第16号/2013年7月発行)

いよいよ夏本番! 夏のレジャーと言えば、やはり海水浴でしょうか。

その昔、ドン臭い私が何を思ったかスキューバダイビングに初挑戦したのは、シナイ半島とアラビア半島に挟まれた紅海でした。

初心者講座の最後に潜ったポイントには、深い群青の世界に小魚がキラキラと群れなして泳ぎ、陸での重いボンベ運びも、暑苦しいスーツを着る苦労も一度に吹っ飛ぶ極上景色でした!

沿岸の街に滞在中、中にはダイビング目的で世界中の美しい海を旅している方もいて「そういう旅もありやね…」と思いました。

お決まりの観光地を巡る典型的なパッケージツアーとはおさらば、自分が興味のある事にテーマを絞った旅は、満足度が高いです。

スポーツ観戦、スケッチ三昧、天体観測や登山にスキーなどなど…。

私は、アラブ料理の本場レバノンに料理修行に行きたいです。中でもお菓子で有名なトリポリ、ここでアラブスイーツの作り方を学ぶのが夢です!(ごっちん)


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たびえもん世界の食を歩く 本場欧州のビールを堪能の巻(第16号/2013年7月発行)

今年も夏がやって来ました。ビールが美味しい季節です♪

ビールが美味しい街といえば、おすすめはチェコの首都プラハ。ピルスナービールの発祥の地はチェコ。中世の香り漂う旧市街を散策しながら、昼間からビール。極上の幸せであります。

ただ、いくら美味しいからといって、飲み過ぎには注意しましょう。学生時代にオランダのアムステルダムを訪れたときのこと。ハイネケンのビール工場へ見学に行きました。

ひとおおりの工場見学が終わった後で、お楽しみの試飲タイム。チーズをつまみに次々と運ばれてくるジョッキ。これが飲み放題。

他国の若者たちと意気投合して、飲み比べ大会のように。もちろん、とても美味しかったのですが…

その日の夜行列車でベルリンに向かう予定。なんとか乗り過ごすことはなかったものの、移動中、気分が悪くて……

お酒は控えめにしましょうね。(ふねしゅー)


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たびえもん旅の思い出 雨が似合う遺跡の巻(第15号/2013年6月発行)

6月といえば梅雨。雨が多い季節です。じめじめして、蒸し暑くて、好きじゃないという人も、多いかも?

旅行に出かけるにあたっても、やっぱり気になるのは天気。目的地が雨期か乾期か、気になりますよね~。

僕は自転車で旅していたこともあって、とにかく雨は嫌でした。自分が濡れるのはまだしも、自転車が徐々に傷んで、やがて故障する原因になるからです。

とは言っても、降るときは降るのが雨。乾期のはずのジンバブエで、連日の雨に降られたことがありました。

訪れたのはブラックアフリカ最大の遺跡グレートジンバブエ。11世紀から19世紀まで、連綿と続いた黒人王朝の大遺跡。緑豊かな丘陵地に、王宮跡や、円形の大城壁、居住区などの遺跡群が点在し、大変見応えがあります。

あいにくの雨。でも森の中で霞にけむる遺跡の眺めが、妙に神秘的で、とても印象に残っています。(ふねしゅー)


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たびえもん世界の食を歩く 命の源を噛みしめるの巻(第15号/2013年6月発行)

日本のベーカリーでは味付けパンが主流ですが、パンが主食の地域では、白飯のような存在。

中でも生地を平たく伸ばして早く焼き上げたタイプのパンは、名前や形はちょっと違うけれど、アジア地域のどこにでもありました。

早朝から焼き立てが店に並び、ちぎって口の中に放り込む。噛むほどに粉の旨味が出てきて、毎日食べても飽きない味でした。

エジプトではパンを「エイシ」と言い、「命」という意味も合わせ持っているそうです。パンは人々の生活・文化に深く根ざした食べ物なんですね~。

当店の「シルクロードの遊牧民サンド」に使っているパンも、素朴な小麦粉の旨味を感じられるメニューにしたくて、北海道産の全粒粉を使って当店で手づくりしています。

大地の恵みをそのまま味わっているような、おおらかさを感じていただけると嬉しいなあ。(ごっちん)


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たびえもん旅の思い出 旅は社会見学の巻(第14号/2013年5月発行)

「何で旅するんですか?」

よく尋ねられる質問です。旅の目的は人ぞれぞれですが、私は「大人の社会見学です」とお答えしています。

人は生まれた時からその土地の社会組織に属し、決まりや慣習、仕組みを身につけ構成員として育てられます。

その中で自分の国や社会を知ろうとしても、当たり前とやりすごしている事が多すぎて、案外分からないのです。

旅に出ると、しがらみや責任のない異邦人として、ある社会をつぶさに見ることができます。まるっきり違う気候や文化に驚きつつもその中にある日本と共通する問題、変わらぬ人々の心を知り、翻って自国や自分の事を改めて深く考え、知ることができます。

旅で得た気づきや学びを、帰ってから今度は自分の属している社会をより良くするべく還元していく…。

ね、これって社会見学だと思いませんか?(ごっちん)


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たびえもん世界の食を歩く ペルー名物料理で満足?の巻(第14号/2013年5月発行)

南米ペルーを訪れたときの、ちょっと苦い思い出。

インカ帝国の旧都クスコで名物のネズミ料理を食べに行きました。はい、そこで顔をしかめないでくださいね~。

日本人が好んで食べるタコやイカだって、海外の人にしてみたらゲテモノですよ~。クイと呼ばれる食用ネズミ。インカの時代から、人々の貴重なタンパク源だったそうです。

金額けっこう張りこむので、事前にお店の兄ちゃんと値段交渉。「サーティーファイブ」にて妥結。

ところが…、食べ終わって会計のときに言われた料金45ソーレス。え?おかしいじゃんと一悶着。

結局いくらで払ったかハッキリ覚えていませんが、後で思い返してみると英語が不明瞭で、兄ちゃん「35」ではなく、「サーティスファイ(満足できる味だよ)」と言ったのかも?

後味の悪い、初体験のネズミ料理でした。。(ふねしゅー)


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たびえもん旅の思い出 1周年の思い出の巻(第13号/2013年4月発行)

4月でたびえもんも開業1周年。ひとえにお客様に支えられてのこと。本当にありがとうございます!

思えば2年半に及んだ自転車世界一周の旅を続けていたときも、1周年は一つの節目でした。アフリカ大陸縦断を果たし、空路ケープタウンからイスタンブールへ飛んだのが、ちょうど日本を出て丸1年となる日。

飛行機に乗ると、現在どこの上空を飛んでいて、飛行速度は何キロで、といった世界地図が表示されますね。

ルサカ上空、ナイロビ上空、アディスアベバ上空と、半年かけて這い進んできた陸地を、飛行機はたった半日で飛び越えていく。モニターを見ながら1人、感傷に浸っていたことを覚えています。

あの町で出会った兄ちゃんや、庭先にテントを張らせてくれた家族は元気かな~、なんて。

1人旅であっても、多くの出会いがあってこそ、旅は続けられます。たびえもんも、また然りです。(ふねしゅー)

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たびえもん世界の食を歩く ところ変われば…の巻(第13号/2013年4月発行)

日増しに暖かくなってきました。当店でもマンゴージュースが復活! 少しずつ春夏メニューに変わっていきます。

ところでこのマンゴー、日本でもかなり一般的になってきましたが、海外では1キロいくら、3個でいくらというように、日本よりもっとお安く叩き売られている庶民的な果物です。

皮をむいて、甘くて汁気たっぷりの果肉にかぶりついてまるごと食べる。口の周りはべたべたでお行儀は決してよくないけど、美味しいんですよね!

西表島にいたころは、台風で落果したものが一個百円。十個買い占めて皆で食べまくりました。

数年後、日本橋の千○屋さんで沖縄産マンゴーが桐箱に入れられ、一個七千円で売られているのを見た時は唖然としました。もう手が届かない(苦笑)。

果物は(特にマンゴーは)生産地で食べるのが一番ですよ~!(ごっちん)


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たびえもん旅の思い出 一押しミャンマーの巻(第12号/2013年3月発行)

「今までに行った国で良かった国はどこですか?」お客様によく尋ねられる質問です。

迷いなく、答えています。「ミャンマーです!」

「どういう所が?」重ねて問われます。

ええ…ひと言では言い切れませんが、あえて言うなら「手付かずの自然と穏やかな人びと」でしょうか。

観光地もありますがごく普通の集落にこそ、この国の魅力はつまっています。貧しいのが良いとは言いません。

けれども、経済成長をとげてしまった国から消えてしまった、思いやりや礼儀正しさ、自然に寄り添う暮らしぶりがまだ生きています。

とにかく人の表情が良い。洗濯ばさみを買おうとしたら「金はいい。ミャンマーへようこそ」とプレゼントされる(信じられん)。

今は成田からヤンゴンまでの直行便も飛んでいます。「近くて、ちょっとマイナーな国に行きたい」そんなあなたにぴったりの国ですよー。(ごっちん)

   
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たびえもん世界の食を歩く 常春の街ナイロビでウガリの巻(第12号/2013年3月発行)

3月です。春です!

ところで、「ナイロビはいつも春」という言葉をご存知ですか?

暑いイメージのあるアフリカですが、ケニアの首都ナイロビは標高1600メートルの高原にあり、1年を通じて気候は温暖で過ごしやすいのです。

そんな常春の街ナイロビで僕が食べた思い出の味は、ウガリ。トウモロコシ粉など穀類の粉を練って、ま~るくお餅のようにこねて、これにカレーやシチューのような煮込みのおかずをかけて食べるんです。

素朴ですが、好きでした。

お世辞にも治安がよいとは言えないナイロビ市街。ポケットに昼食代に足りる程度の小銭を突っ込んで、手ぶらで歩く。

食堂でウガリを注文して食べる。ビールやコーラを頼むときは、「バリディ(冷たい)」であることをちゃんと確認する(そうしないと生ぬるいのが…)。

そして帰りに露店で、マンゴーを買って帰るのが楽しみでした。(ふねしゅー)


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たびえもん旅の思い出 まだ見ぬオーロラの巻(第11号/2013年2月発行)

寒い冬が続きますが、冬の観光として人気があるのはオーロラ。特にここ数年は、太陽活動が活発な当たり年。

たびえもんで旅行手配したお客様からも、「素適なオーロラが見られました♪」と嬉しい声をいただいています。

ところで僕自身は、あちこち行っている割に、残念ながらまだオーロラに出会ったことがありません。。

一回目のチャンスは卒業旅行。2月にヨーロッパを周遊しました。最後にスウェーデンやノルウェーなど北欧諸国を訪れたのですが、滞在日数が短かったこともあり、目撃することができませんでした。

二回目はアラスカ。自転車世界一周旅行の最初の目的地でした。でも、このときは夏。ほぼ1日中、空が明るい白夜の季節でした。夜の11時まで明るくて、見えず…。

いつかきっと見に行ってやるぞー。待ってろオーロラ!(ふねしゅー)


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たびえもん世界の食を歩く 友チョコに期待!日本の贈り物(第11号/2013年2月発行)

親しい女性にミモザの花束を贈る「ミモザの日」。イタリアの習慣らしいですが、粋ですね~! 日本大好きの私ですが、贈り物の習慣はあんまり…です。

お中元にお歳暮、ご祝儀、さらにそのお返し等々…。義理と見栄が見え隠れしてちょっと重い。さらっといきたいです。ミモザの日みたいに。

そこで私が期待しているのは、バレンタインデー。最近は家族や友人に渡す女の子が増えているそうですね。お店にも可愛いラッピングやデコ用パーツが揃って楽しそう!

一年で最も寒く、流感が猛威をふるう季節にちょっと甘いものを親しい人と贈り合う。そんな気軽で思いやりに溢れた習慣に育たないかしら…。

異国の文化を自国流に上手く変えてしまうアレンジの天才、日本人ならきっとできますよね!(ごっちん)


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たびえもん旅の思い出 朝日に宿る力!(第10号/2013年1月発行)

謹賀新年☆祝ヘビ年!

新年にちなみ、ネパールで見た日の出の話を少し。

まだ暗いうちから小高い丘に登り、吐く息を白くさせながらじっと待ちました。私のほかにも、カメラを構えた白人のおじさんが一人。そして、朝日を拝みにくる地元ネパールの人々。

彼らは私たちのような観光気分ではなく、神であるヒマラヤの山々を拝むことから一日が始まるのです。

静けさの中、白い高峰が見る見る茜色に染まっていく…。日本人的曖昧な宗教観しか持たない私も思わず頭を垂れてしまう荘厳なひとときでした。

宗教というと何となく胡散臭いイメージのつきまとう日本ですが、心の中に信仰が生きているというのは、悪いことじゃないです。

圧倒的スケールの大自然の中で人は無力。謙虚なココロで一生懸命生きましょう♪ 本年もよろしくお願いいたします(ごっちん)


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たびえもん世界の食を歩く 凍えるインドで熱々のチャイ(第10号/2013年1月発行)

あけましておめでとうございます!

お正月、みなさまいかがお過ごしでしょうか? 僕は今までに2回、海外で新年を迎えたことがありますが、うち1回はインドでした。ヒンドゥ教の聖地バラナシで年を越して、仏教の聖地ブッダガヤが初詣でした(笑)。

さて。インドってとても暑い国のイメージがありますが、北インドの冬は意外と寒いんです。天候が悪く、1日もやが立ち込めて日が差さないようなことがあって、僕は風邪を引きました。

地元の人も、帽子をかぶったり、マフラーをしたりと、しっかり防寒して過ごしています。

そんな肌寒い季節にありがたいのは、やっぱりチャイですね~。

ミルクとお砂糖たっぷり、鍋でぐつぐつと煮込んだ熱々のチャイ。深夜のバスターミナルで、凍えながら飲んだのも良い思い出です。(ふねしゅー)


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たびえもん旅の思い出 中東シリアのクリスマスの巻(第9号/2012年12月発行)

12月。街の至るところにクリスマスツリーが飾られ、夜になるとイルミネーションがライトアップされ、寒いけれど心華やぐ季節ですね。

海外で年末を迎えたことが2度ありますが、1度目は中東でした。シリアの首都ダマスカスの郊外、マアルーラという小さな町で1泊したことがありました。

旧約聖書の時代から続く歴史のある町で、人々はイエス・キリストも話していたというアラム語を今でも話しているそうです。

中東といえばイスラム教のイメージが強いですが、シリアにはキリスト教徒も少なくありません。

山を背にした町の高台に教会が立ち、集会所のような建物にクリスマスの飾り付けがなされ、子供たちの歌声が聞こえてきました。

あれから10年。残念ながら内戦状態のシリア。早く平和が戻りますように。(ふねしゅー)


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たびえもん世界の食を歩く ことこと煮込んだ母の味(第9号/2012年12月発行)

パキスタンからイランに入国して最初に泊まった宿では夕食が出ました。そこで頂いた豆と野菜の煮物。

同じスパイスを使っていても、いわゆる「カレー」とは全く違う味。

「何で味付けしてるんですか?」と主にたずねても「妻が作るので僕にはちょっと…」

男性の前では控えめなイスラム圏の女性は奥に隠れているので、直接聞くこともできませんでした。

旅をしていると時々「普通の家庭の普通の食事」を頂く機会に恵まれます。そしてそれは大抵、煮物。珍しくも豪華でもないけれど、おかわりしたくなる優しい味ばかりでした。

たびえもんの日替わりランチに煮物が多いのは、この経験からなのですよ。

寒い季節は温かい煮物で心も体も暖まって下さいね!(ごっちん)


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たびえもん旅の思い出 秋の無い国を旅しての巻(第8号/2012年11月発行)

晩秋に入り、もみじ狩りやどんぐり拾いが楽しい季節ですね。

十月に日本を出国、タイに飛んでそのまま西へ移動していた時です。日記の日付は進んでいるのにどうも時間が経っている気がしない。

インドの砂漠地帯に入ると、連日の乾いた晴天にますます時間感覚がおかしくなり、自分だけ時間の経過に取り残された気分に。

「浦島太郎の気分ってこんな感じかな。」と思いました。

四季の移ろいが感覚に刻み込まれていると、単調な気候が物足りなく感じられます。季節を感じる心も、大事なアイデンティティの一つなのだと知りました。

キーンと冷えて澄み切った空気の中で新年を迎え、かつ初詣や干支の話題がしたくて、急遽バラナシの日本人宿を目指した私です。(ごっちん)


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たびえもん世界の食を歩く マンゴーやライチの麦酒(第8号/2012年11月発行)

あなたの一番好きな果物は、なんですか? 僕は断然マンゴーです。

アフリカのケニアやタンザニアあたりを自転車で走って旅していた頃は、毎日毎日、山のようにマンゴーばかり食べていました。安かったし。。

朝食にマンゴー、休憩のたびにマンゴー。体調を崩してご飯が食べられないときは、やっぱりマンゴー。

そんなマンゴーと、ビールのコラボレーションがあると知ってビックリ。

ちゃんと果汁が入って、しっかりマンゴーの味がします。それでいて麦芽の苦味も利いたビール、絶妙のバランスで美味しいのです。

さらにライチビールや、パイナップルビールも登場! ライチといえば、小学校の給食で出てきた思い出が…。

数量限定でご提供しています。不思議な味をお試しあれ♪ (ふねしゅー)


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たびえもん旅の思い出 標高4000mでサッカーの巻(第7号/2012年10月発行)

さあ、10月。いよいよ秋本番。

秋といえばスポーツの秋! 気持ちのいい汗を流して、美味しいものを食べて、元気に行きましょう♪

海外でスポーツといえば、やっぱり人気があるのはサッカーです。路地裏で、原っぱで、世界のいろんな国で、ボールを追い掛け回している子供たちの姿に出会いました。

飛び入りで一緒にサッカーをしたこともあります。ヨルダンの少年たちとサッカーをしたときは、何度自分の名前を説明しても、「スズキ!」って呼ばれていたっけ。

印象深かったのは、ボリビアのウユニ塩湖でサッカーしたこと。富士山よりも標高の高い、地平線まで真っ白な世界。宿のスタッフや旅行者仲間とボールを蹴ったら、あっという間に息が切れました。(ふねしゅー)


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たびえもん世界の食を歩く コーンブレッド物語(第7号/2012年10月発行)

実りの秋ですね! 今回は、開店当初からお出ししているケーキのような形のコーンブレッドについて。

かつて小麦不足だったアメリカで、先住民の食料だったトウモロコシ粉と混ぜて焼いたのが始まりだとか。米に雑穀を混ぜて炊くのに似た感覚でしょうか…?

今はあまり食べないそうですが、独特のザクザクした食感と自然な甘味は代替品にしておくには勿体無い!

コーンブレッドは愛読していた「大草原の小さな家」にも登場します。

主人公の一家は豊かな生活を夢見て米西部へ移住。しかし現実は旱魃、竜巻、イナゴの大群…と苦難の連続。それでも笑顔を忘れず、力を合わせて暮らす家族。

このパンを焼くといつもこの逞しい家族を思い出します。(ごっちん)


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たびえもん旅の思い出 台湾で台風と対決!?の巻(第6号/2012年09月発行)

9月。ヒートアップしていた空気も徐々に涼しくなってきます。台風の季節でもありますね。

台風の思い出といえば…初めての海外一人旅。石垣島からフェリーで台湾に行きました。

出航した時は穏やかだったのに、台湾島に近づくころは台風の影響で見事な暴風雨。

普通なら悪天候でがっかりするところですが、なにせ初の一人旅、横殴りの雨が吹き付ける甲板にのこのこ上がり、入港の様子をつぶさに眺めていました。あらゆる表記が全部漢字。それだけでしびれる~!

「嵐の上陸というのも、ドラマチックで良い!」

実は乗り物に弱く、船は大の苦手ですが、この時ばかりは外国に上陸する興奮と、これからの旅路に思いをはせて大盛り上がりでした。

懐かしいな。船旅、超、超、おすすめです!(ごっちん)


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たびえもん世界の食を歩く ご飯を炒めてナシゴレン(第6号/2012年09月発行)

8月から新登場した、たびえもんのランチメニュー、ナシゴレン。

本格スパイスの効いたピリ辛ごはんに、半熟たまごのとろ~りな組み合わせが、おかげさまで大好評。3回来店されて、3回ご注文くださったお客様もいて人気メニューの予感?

ところで、このナシゴレン。マレー・インドネシア語で「炒飯」という意味だって知っていました?

ナシがご飯で、ゴレンが炒める。はい、そのまんまです。分かりやすい!

マレー語って文法もシンプルで、世界で一番「簡単な」言語という話。「どういたしまして」が「サマサマ」、「散歩する」が「ジャランジャラン」、「人々」は「オランオラン」と言うんですって。

人間がたくさんいるのに、「オランオラン」とはこれいかに!(ふねしゅー)


第5号以前のコラムについて

第5号以前は、コラムの構成が異なっています。こちらのページよりPDF版をダウンロードすることができますので、ぜひご覧下さい




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