たびえもんの日常を旅して 人を動かす力を学ぶの巻

 幼稚園で働き始めて半年以上過ぎました。剥き出しの生命力がぶつかり合う嵐のような所に毎日いると、幼児教育の奥深さを感じます。

 幼稚園は成績表もなく、学齢になれば全員もれなく小学生になるので「真面目にやらないと落第させるぞ」という脅しが通用しません。

 大人が提案する歌や踊りや工作、それらに園児さんが自発的に取り組んでくれるかどうかは、子どもの興味や好奇心に上手く火をつけられるかどうかにかかってきます。

 ある意味、指導者の教える力量が純粋に問われるシビアな環境だと思います。幼い人達は正直なので、ちょっとでも「つまらないな」と思ったら最後、他の楽しい遊びを探しに蜘蛛の子を散らすようにどっか行っちゃうのですよ…。

 人を惹きつける声の出し方、やってほしい課題を分かりやすく伝える話し方、必要な事だけ教え、あとは本人の主体性に委ねる寛容力、冗長になる前に切り上げて場面転換する判断力…。集団を動かすために必要なスキルが全部学べる所です。(ごっちん)