たびえもん旅の思い出 どこでも楽しむ楽しめるの巻

 コロナで社会の在りようが変わってからかれこれ一年、マスク着用とアルコール消毒にも慣れました。そして、遠出しなくても旅の気分を味わう工夫が得意になりました。

 例えば通勤路に古道を選ぶ。もともと農村だった練馬は東京二十三区のうち庚申塚の数が最も多く、古道沿いにはお約束のように建っています。他にも地蔵菩薩や馬頭観音、不動明王像もあり、好みの像を見つけてはスマホで撮ります。推しもできました!

 カーブや起伏が複雑な道は、かつて河川が流れていた場所です。頭の中で鉄道や幹線道路を無くし、川の流れを復活させて、過去の風景を頭の中で想像しつつ、現実では素敵なベーカリーやカフェにばったり出くわす。最高のタイムトリップです。

 考えてみたら私は海外に行っても、定番の観光地巡りは早々に終え、あとは足が疲れるまでひたすら町を歩き、普通の人の暮らしの臭いを感じ取るのが一番楽しかったので、どこでも同じ事をするのでしょうね。好奇心さえあればどこでも楽しめる事に気づいた一年でもありました。