たびえもんの日常を旅して 令和の運動会の巻

 先月は職場の中学校で運動会がありました。運動が苦手な生徒も楽しめる競技やケガのリスクを考慮した安全第一の競技が中心で、勝て勝てと煽る応援団もいません。

 練習の成果をぶつける日というよりはレクリエーション大会に近く、のどかな雰囲気でした。

 私が中学生だった頃の運動会は、まず入場行進の特訓。一糸乱れぬ行進を目指して何度も繰り返し、わずかでもずれると先生に怒鳴られ、気が遠くなっていました。

 運動が苦手な私は応援席の背後に立てる看板を描く役をいち早く買って出て、何とか居場所を確保していました。しんどかったなあ。 

 そんな重苦しさはみじんもない令和の運動会で生徒達が最も盛り上がったのは、なんと古典競技のリレーでした。それも選抜リレーではなく、全員リレーです。

 不登校だった子、授業中いつも寝ている子、喧嘩ばかり起こす子、どいつもこいつも死に物狂いで走り、バトンを繋ぐ競技に全員総立ちで声援を送っていました。

 涙ぐむ人もちらほら…
 今も昔も、勝っても負けても、人は真剣勝負に心を動かされる生き物のようです。
(ごっちん)