たびえもんの日常を旅して 仏の美をどう伝えるかの巻

 中学の美術教師になり驚いたのは、美術で仏像鑑賞を行う先生が多いことです。学ぶ内容もかなり専門的で、大学の東洋美術の講義で学んだような内容です。

 日本文化を深く知るのはよいと思う、しかし若者は仏像に興味を持つのか? いや、持たせるのが私の仕事です。授業の導入で「仏像」と聞いて連想するものを聞きました。怖い、暗い、大きい…それ以上は、ない。まあそんなところでしょう。

 最初に紹介したのは仏教の起源。初期仏教美術から日本で仏像彫刻が隆盛を極めた鎌倉時代までを一気にたどり、続いて仏像の種類について。仏像界にも序列があり、それぞれの段階によって造形に違いがあることを説明します。

 最後に「なぜこれほど仏像の種類が増えたのか」について。テストには出ないと前置きしたうえで持論を展開。さらに調子にのって「私の推し仏」3選を披露。

 ここで生徒たちは私がかなりの仏像好きであることに気づきます。私に続き、仏像ファンが一人でも増えますように!(ごっちん)