たびえもん旅の思い出 また行き台湾! の巻

 デビュー作からずっとファンの台湾のチェン・ユーシュン監督の映画が封切られると知り、先日観てきました。

 コメディ要素が強い作風の監督が白色テロという台湾の黒歴史をどう扱うのか興味がありましたが、魅力的な人物造形、時の流れを巧みに操る脚本が功奏し、観終わった後は悲しくも明るさを感じる作品でした。

 1950年代の台湾の町並みがあまりに泥臭くて驚きました。土ぼこり舞う台北駅前の雑踏、共同便所、見世物小屋の粗末な舞台…今の近代的な町並みと雲泥の差です。

 気づいたのですが、今残る昔のオシャレな意匠や建築物は選んで残されているわけで、昔の物が全て素晴らしいわけではないですね。不便さ、不潔さ、治安の悪さなどは今よりひどかったのでしょう。

 初めて台湾に行った時は、監督の映画に影響されてレモンパイを探して食べ、夜行バスの中では少林サッカーを笑いをこらえながら観ました。

 次に台湾を旅する時は、大国に翻弄されてきた歴史の悲しさと、それでも生きぬいてきた台湾人の逞しさに少しは触れることができるでしょうか。(ごっちん)