先住民の言葉で「集まる場所」という意味を持つトロントは、カナダ最大の都市。インド系や中国系の人口も多い多民族都市である一方、治安が良好なことも家族連れにとっては嬉しいポイントです。
世界の住みやすい都市ランキングでも、常に上位に挙げられることが多いトロント。将来留学したり、海外で働いてみたいなんて思うきっかけの旅にもなるかもしれません。

カナダとアメリカの国境に位置するナイアガラの滝は、毎秒およそ1800立方メートル、牛乳パック180万本分の水が流れていると言われています。
そんな巨大な滝が、氷点下20度の寒波の年には凍ることがあったり、毎年3センチずつ浸食して数万年後には無くなってしまうと言われていたり、大自然のスケール感に驚かされることばかりです。

車社会のイメージが強いアメリカにも、長距離鉄道が走っています。トロントからナイアガラを経由してニューヨークまでは１日３本ほどの運行があり、短期の旅行者も利用しやすいルートです。
ナイアガラの駅はカナダ側とアメリカ側の２つ、終点ニューヨークはマンハッタンの真ん中に位置するペンシルバニア駅。飛行機でひとっ飛びするのも効率的ですが、地図を広げながら大陸の広さを感じながらの移動は、親子で人生の思い出になること請け合いです。

ニューヨークの楽しみ方は人それぞれ。メトロポリタン美術館や近代美術館を訪れるもよし、本場メジャーリーグの野球観戦も、ブロードウェイのミュージカルを観に行くのもよいですね。もちろん自由の女神も外せません。
現代史や国際社会を学ぶ上で外せないのは、911事件の跡地グラウンドゼロ、そして時間があれば国連本部もおすすめです。日本語ツアー、あるいは子供向けのキッズツアーも催行されています。

カナダで地元の人と話す機会があれば、アメリカへの対抗意識に気づくかも？　通貨や国旗が違うことのほかに、カナダとアメリカで何が違うのか、親子で探してみるのも面白いかもしれません。

人種のるつぼであるニューヨークはもちろん、治安がよいと言われるトロントであっても、観光客を狙った犯罪はあります。人混みでのスリや置き引きにはくれぐれも注意しましょう。
ニューヨークのブルックリンやハーレム地区など、表通りから一歩路地に入ると危険と言われる場所も。特に子供が小さいうちは、立ち寄らないほうが無難かもしれません。

ナイアガラの滝の展望台には柵がありますが、それでも無理に記念撮影をしようとするなどして転落する事例が毎年あります。特に走り回る年齢のうちは、必ず子供の手を放さずに観光しましょう。遊覧船に乗るときも注意です。