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若者の旅行離れについて

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最近、若者の旅行離れが進んでいます。

昔に比べると海外旅行は安価で容易になりました。日本に暮らす外国人の数も増えました。 国際化時代に向けた教育の重要性が叫ばれ、子供向けの英語教育も盛んです。 インターネットなどを駆使して、海外の情報をいくらでも手に入れることができる時代です。 しかし……。

法務省の出国者数統計によると、20代の海外旅行者数は、 1996年時点の年間463万人(人口比24.2%)に対し、2008年には262万人(人口比17.8%)と、 大きく下落しています。海外に出ていく日本の若者は、この10年以上、 明らかに減少しているのです(図1参照)。

このような若者の内向き傾向について、「最近の若い人は根性がないから」 と簡単に否定する大人もいます。しかし本当にそうでしょうか?

若者を旅行から遠ざける3つの要因

1)経済的事由

就職氷河期、派遣切りの問題、ネットカフェ難民の顕在化などに象徴されるように、 若年層の間で収入面の格差が広がり、相対的に旅行を楽しむ余裕のある20代が 減っています。とてもじゃないが旅行どころじゃないよ。そう叫びたい人もたくさんいるはずです。

2)携帯電話やインターネットの普及

若者のお金の使い道として、以前であれば旅行や車に向いていたものが、 まず携帯電話やパソコン関連に消費されるようになったことが挙げられます。 例えば月々1万円を携帯の通話料に払っているとすれば、年間で12万円、 十分にちょっとした海外旅行を楽しめる金額になるのです。

さらに、インターネットを経由して世界中の情報を手に入れることができるようになった結果、 わざわざ海外に出掛ける必要 がない、いざ自分が行くのは面倒臭い、 という考え方もあるようです。

3)社会的な風潮

海外旅行は行き先や期間にもよりますが、日本とは異なる種類の危険と背中合わせです。 様々なトラブルに直面しうることを予期して「危ないからやめておけ」と制止するか、 「若いうちはそういった挑戦もいい」と背中を押して送り出すかは、判断の分かれるところですが、 日本の現状は必要以上に前者に振れているように思われます。

実際、親の反対で海外旅行をあきらめる若者も少なくありません。 海外で日本人旅行者が事件に巻き込まれるたびに、いわゆる自己責任論や、 「自分探しの旅」の否定論が起こりがちですが、そういった社会的圧力もまた、 若者の旅行離れを加速する 要因となっているのではないでしょうか。

かわいい子には旅をさせよ

インターネット全盛の、ちまたに情報があふれる時代にあって、自らの足で歩き、 自らの目で判断するということは極めて重要です。若者の旅行離れや内向き傾向は、 単に「草食化」などという流行語だけで説明できる問題ではありません。

掘り下げていくと、これは子育てや教育の課題であると考えられます。

低年齢化する受験戦争、外遊びの減少による体力の低下など、子供たちを管理し、 自立心や挑戦心を封じてきたのは、むしろ周りの大人たちにも責任があるのではないでしょうか?

「かわいい子には旅をさせよ」という言葉の意味を、その重要性を、私たちは今、 改めて問い直すべきではないでしょうか?





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