たびえもん旅の思い出/花の愛で方はそれぞれの巻
いよいよ春の到来ですね。お花見の計画も考え始める季節です。
桜に限らず、一種類の木だけを植えた果樹園はどこにでもあります。
パキスタンのフンザ地方にも杏の畑があり、春に白い花が咲いて絶好のお花見スポットになりますが、それを愛でる地元民はだれもおらず、興奮しているのは日本人観光客だけでした。
桜を愛で、樹下で宴会まで始めてしまう。日本人の感性は独特です。
インドの田舎町を韓国人の女性と一緒に歩いていたときの事。
小学校があり、眺めていると先生が出てきて校舎を案内してくださりました。最後に「記念にどうぞ」と校庭の隅に咲いていた花の、まさに花の部分だけをブチッとちぎり取り、ブローチのようになったマリーゴールドを手の平にのせてくれました。
「日本ではもっと下の茎からカットするけど」
「韓国もそう」
「インドは花だけをカットするのね」
「びっくりした。センスが違うよね」
日本人と韓国人が、インド人との意識の違いを語り合ったのでした。(店長 ごっちん)