たびえもんの日常を旅して 幸せに生きる覚悟の巻
観た方がいい、と友人に勧められて早数年。ようやくネットフリックスで「あのこは貴族」を観ました。
東京と地方、富裕層と貧困層、男女。日本の様々な格差が淡々と描かれ、それぞれの立場で味わう理不尽が伝わってきました。二人の女性が、産まれ育った場所の「あたり前」をふりほどいて前を向く姿勢が美しかったです。
勢いで原作の小説も読み、文字と映像の伝える情報の質量の違いを味わいました。
気持ちに勢いがつき、映画館まで足を運んで観たのは「プラン75」です。こちらも監督は女性で、女性を主人公とした映画です。
超高齢化社会のひずみに真正面から向き合った作品で、登場人物は一様に孤独で寂しく、心からの笑顔もなく、途中から観るのが苦しくなりました。私は人生の終盤をどのような気持ちで迎えたいのか、震えながら映画館を後にしました。
自分の人生を全て思い通りに生きるのは簡単ではないかも知れないけれど、追い求める価値は充分にあります。今からでもよく考え、できる手は全部打とうと令和4年度末、三月に決めました。(ごっちん)