たびえもん旅の思い出/希望を持って生きていくの巻
15年前の秋、トルコから自転車で国境を越えてシリアに入国しました。
アルファベット表記のトルコ語に対して、シリアはアラビア文字。道路の舗装状態はトルコより少し悪くなり、ペダルを踏む足に緊張感がありました。
「アッサラーム(こんにちは)」
唯一知っていたアラビア語の挨拶。途中の集落で休憩していると、親子がにこやかに話しかけてきました。
日本から来た。首都のダマスカスまで自転車で行く。そんなことを片言の英語とジェスチャーで伝えると、不思議と通じるものでした。
先日終了したリオ五輪。初めて難民選手団が参加したことが話題になりました。戦乱などを理由に難民となり、母国の代表として参加することができない選手たちで結成された選手団。
人数は10名、最年少はシリアの18歳の女性で競泳選手でした。姉たちと一緒にボートで欧州へ逃れたそうです。
当時は3歳。ひょっとすると、どこかですれ違っていた可能性もあるんだなと思います。
4年後の東京五輪には本来の国籍で、活躍する姿を応援したいものです。(代表 ふねしゅー)