たびえもん旅の思い出 新型肺炎に負けずの巻

2003年の春、私はパキスタンにいました。当時、自転車世界一周旅行の途中で、峠を越えて中国に進む予定でした。ところが国境が開きません。

 理由は謎の新型肺炎が流行っているから! 滞在していたのはパキスタン北部の山あいの村。折しも崖崩れで道が崩れ、中国からも、パキスタン南部からも物資が入らず、宿の食事は毎日芋料理という日が続きました。

 あきらめ旅程変更する旅行者もいる中、結果1か月ほど予定を遅らせて、中国の新疆ウイグル自治区に入りました。体温チェックや健康カードの記入がありつつ、町や観光地の雰囲気は意外と通常通りでした。

 宿で見るTVでは肺炎のニュースをよく流していましたが、やがてあまり見なくなります。SARS騒ぎは収束したのです。

 ちなみに、旅行者が海外で命の危険に遭うことが一番多いのは、何が理由と思いますか?

 病気? テロ? 違います。答えは交通事故です。

 私は自転車で旅行していましたが、やはり一番怖いのは車、そして人間の悪意でした。ウイルス同様に見極めづらいのが難点です。(ふねしゅー)