たびえもんの日常を旅して 全員主役は本当だの巻
5月。中学校は運動会シーズンでした。リレーの選手に選ばれるような花形の生徒がいる一方で、運動が苦手で渋々参加している子もいます。
壊滅的にトロかった私には「マジ嫌です」と浮かない顔で練習に出ていく生徒の気持が良く分かります。勝利に貢献できない、足を引っぱる存在なのに、参加するのは苦痛でしかない。分かる。
でも、運動会はそんなに単純なイベントではないです。
社会に出て、華々しい成功を納めてスポットライトが当たる人は一握りです。広い世の中の一隅で、淡々粛々と職務を全うしている大人は沢山います。
鈍足であっても一生懸命走る子、上手い子の下でひたすら支えるだけの子。その一見目立たない存在こそが運動会を盛り上げ支えているのだと、大人達は分かっています。誰一人見逃さず、温かい目を向け心の中で応援しているのです。
それが私も分かるようになりました。だから「運動会って、運動のできる人だけが活躍するイベントじゃないから」と励ますのですが、生徒達はピンとこない表情です。うん、まだ分かんないよな~。(ごっちん)