たびえもんの日常を旅して 真夏のふり返りの巻
今年の盆休みは京都へお墓参りに行きました。私の父方のお墓は舞鶴、母方のお墓は宮津にあります。
特に宮津の方に行くのはかれこれ二十年ぶりで少し楽しみでもありました。集落のはずれにある墓地までの細い道は両側が田んぼで、風が吹くと稲の香りが押し寄せてきて、まるでトトロに出てきそうな景色なんです。
墓地は区画整理が進み新しい墓石も増えていましたが、私が子どものころ訳も分からず手を合わせていた6体のお地蔵様は変わらずいらっしゃいました。
石に刻まれた戒名を見てこの人はひいおじいさん、この人はひいおばあさん、と教えてもらいながら、ご先祖様を想像してみました。
日本が世界を相手に戦争に明け暮れた時代、兵隊にとられたり、食料が無くなったり、理不尽な出来事が続いてもしぶとく生きぬいて遺伝子のリレーを繋いでくれたお陰で今、私がここに立っているし、私の子どももいる。
感謝を伝えたくてもその人はもういなくて、心の中で唱えるしかない。こういう静かすぎる行事は真夏にやるのがいいですね。(ごっちん)