たびえもんの日常を旅して 感動が生まれる場所の巻

 夏休みになりました。生徒が来なくなった中学校は、時折部活動中のかけ声や楽器の音色が聞こえてくる他はひっそりしており、職員室にいても外のセミの鳴き声が聴きとれるほどです。

 そんなのんびりした学校で、先日夏祭りが開催されました。なんでもコロナが過ぎて復活したとのことで、地元の方と学校の共催です。かき氷やヨーヨーすくいなどの無料屋台が校庭に並び、大賑わいでした。

 体育館では生徒達が歌やダンスを披露していました。正直、素人のかくし芸の域を出ない出し物の中で、光っていたのは生徒達のバンド演奏でした。

 普段の学校生活ではあまり目立たない生徒がいつの間に練習したのか、緊張しながらも全力でギターをかき鳴らし、ドラムを叩きつける姿は青春そのもの! 私は終始感動していました。

 お金をかけた巨大イベントや超一流のパフォーマンスなどには一定の感動が約束されています。ですが、時折出現する普通の人の一生懸命な姿だって、充分に心を揺さぶられます。

 そして、学校はそんな瞬間に出くわすことの多い職場なんです。(ごっちん)