たびえもん旅の思い出 為替の錯覚の巻

 最近、TVの海外ロケを見ていると「海外はすごく物価高です!」とレポーターが伝えてくることが多いと感じます。

 アジアなぞはひと昔前、割安で手軽な行先の代表でしたが、今は日本より高額な部分もあります。

 二十年以上前、ミャンマーの山村でトレッキングをしていた時、村人に言われました。
「あなたは日本に生まれてラッキーだ。女性で仕事をして稼ぎ、その金を自由に使って旅行ができる。ミャンマーに生まれたらそんな人生は送れないだろう」

 当時、世界最貧国の一つに数えられていたミャンマー。市バスの運賃が日本円に換算すると2円でした。割安なアジアの国の中でもぶっちぎりの安さに驚いたのを覚えています。

 そしてそれは裏返すと、ミャンマーの人たちが気軽に海外旅行に行くことがとても難しいという事なのですが、当時の私はそのことを理解はしても、その悔しさや虚しさを実感することはなかったのです。

 今、海外から来た人の目には、日本の物価や人々の表情は、どんな風に映っているのでしょうか。(ごっちん)